南東部の割譲要求が当面の目的か【ウクライナ戦争】
いまウクライナで起きていることは、じつは崩壊の序曲でもアルマゲドンの始まりでもない。今まで人類がやってきたことの続きであり、ただの途中経過に過ぎない。極論になるが、言ってみればわたしたち全員がこの残虐行為に関与している。過酷な現実を受け入れない限り、ここから無傷で逃れることはできないと覚悟すべきだ。この世界は関係性の総体であり、すべての事象は関連づけられている。ひとりのウクライナ人の死は、明日わたしたちが口にする米の飯やパンとつながっている。同じように或るロシア兵の死は目の前のコップ一杯の水とつながる。わたしたちの呼吸する空気は、そこで親を失った子、子を失った親、最後のひとときを過ごすための棲家を砲火で焼かれた老人の涙と苦しみにつながっている。