色 しき【仏典に関するメモ】

仏典に関するメモ

 

色 しき

原語はサンスクリット語で ルーパ rūpa といい、意味は「色彩」、「形」さらに「目に見えるもの」といった意味だ。

ただ、このルーパにはさらに深い意味があって、形の変わるもの、滅びゆくもの、という意味もあるという。

そして「目に見える形あるもの」という意味と同時に、それと相反するような意味合いの「移り変わるもの」という意味もあるようだ。

形があり、形を変え、移り変わり、滅びゆくもの。無常という語彙が浮かんでくる。

 

つまり、「色(しき)」とは、

目に見えるもの、形あるものであり、滅んでいくものであると、この一言ですべてがわかる……
(『最後の「般若心経」講義』松原泰道 地湧社より)

 

また、岩波書店の仏教辞典によれば、

認識の対象となる物質的存在の総称。一定の空間を占めて他の存在と相容れないが、絶えず変化し、やがて消滅するもの。

ということで、物質-的-存在、いわば“物質のようなもの”ということであろうか。

「物質」というものがなんなのかさえはっきりと分からないのに、それに「のようなもの」がついてしまうと、なおさら分からなくなる。

「モノの質」ってどういう意味なんだ?質ってなんだよ?

「のようなもの」ってナニ?どうゆう意味なの?

てか意味ってナニ?なんなの?意味って。

 

といった具合に、

友よ、
わたしの問いはいつだって
存在の向こう側にある物干し台の上で
のんびりと
風に吹かれてるのさ……

 

 

 

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