(前回①はこちら)
スピリチュアルカウンセラーの手口としては、このコラムの題名にもなっている“華麗なる過去世”を、お客に大げさに話すというのがある。たとえば、
「あなたはかつて、オリオン大戦の際に宇宙艦隊の司令長官でした。輝かしい戦歴の持ち主でしたが、敵方のスパイの策略に遭い、艦隊は敵のワナにはまり大損害を受け、あなたは旗艦と運命を共にしたのです……あなたにひそかに恋心を抱いていたオーロラ姫は嘆き、悲しみに暮れて、身体を壊して亡くなってしまいました……あなたが恋愛のパートナーに恵まれないのは、これ以上愛する人を悲しませたくないという過去世のあなたの思いが今世に残っているからなのです」
とか、
「あなたの魂が金星にいた頃、地球のアトランティス文明の権益をめぐって金星の指導者層と火星の邪悪な勢力との間に外交問題が起こりました。あなたは情報収集のために急きょ地球に派遣されたのですが、地中海の海底に設置された秘密基地が火星側に破壊され、あなたが持っていたある重要なモジュールが火星側の手に渡ってしまったのです。そのモジュールとは、大陸破壊システムを起動する装置だったのです……アトランティス文明は崩壊し、あなたは悲嘆にくれて金星に帰りましたが、責任の呵責に耐えかねてうんぬんかんぬん……」
みたいな。
どちらも今思いつきながら適当に書いた。他にも「あなたはお釈迦様のすぐ間近で教えを聴いていましたよ」とか「エジプトのピラミッド建設に携わっていて、最新テクノロジーを宇宙人から教わり、それを地球人の部下に分かるように伝える役目でしたよ」とか、ほんとかどうか検証のしようもない壮大な話を聞かされて「オレってすげ~」みたいなことになり、そのカウンセラーに足しげく通うというパターンだ。
わたしもその一人なのかもしれないが、わざと引っかかってその気になって生きてみるのも面白いので、言われたことをそのまま信じて日常に取り入れている(笑)それに、けっこう当たってると思う。
プレアデスからシリウス、そして金星から地球へ
前回のS先生と同じお店のスピリチュアル系占い館に所属しているK先生にも、過去世やスターシードについて見てもらった。このK先生は、今までわたしが見てもらったカウンセラーや霊能者の中で、恐らく最高のチャネリング、リーディング、ヒーリング能力を持っている。アルクトゥルス系の魂で、ヤンタラジローが大好きで、彼の宇宙観が「いちばんぴったりくる」のだそうだ。いろいろすごい経験をしていらっしゃる。ちょっと世間では出回りそうもないすごい写真も見せてもらった。
まずわたしの宇宙の経歴を聞いたら、即答で「プレアデス」と帰ってきた。「とにかくあなたは純粋で、ものすっごく純粋。ほんとピュア。普通の地球の人の魂と違って、魂の奥のほうがキラキラと輝いている。その輝きの線が見えてくる。それと、愛の人。プレアデスの。とにかく深い愛の人」ということで、純粋を強調してくるところは、S先生の鑑定とも共通するものがある。
「プレアデスからシリウスに行って、たぶんbのほうかな。そこに滞在していた頃、シリウスで起きた宇宙戦争に巻き込まれて一度死んでしまう。魂はやれやれといったんプレアデスに戻ってから、またシリウスに長くいて、その後いろいろな星をめぐった。金星にも長くいて、そこから地球に転生する道を選んだ」という話だ。金星経由でレムリアに入ってくるパターンの人は多いらしい。
そして、わたしは当初は「地球の状況を監視し、調査し、報告する役目」だったが、やがて地球人を愛するようになり、みずから願い出て「地球に貢献する仕事に就いた」のだという。誰に願い出たのか聞くのを忘れたが、たぶん銀河連合みたいなのの親分格に訴え出たのだろう。
前回もお話したとおり、スターシードも過去世と似ていて、いろいろな星の履歴がその人の構成要素になっているそうだ。そして地球にいる今、その時の魂のステージや状態によって、たとえばプレアデスからの影響が強く見えたり、シリウスのエネルギーが強力に作用していたり、そのときどきによって変化しているというわけだ。
前回のS先生は「アで始まる名前の星」という鑑定だったが、たぶん、わたしの魂がアルクトゥルスかアンドロメダに滞在していた頃のエネルギーや波動みたいなものが、S先生には強めに伝わったということなのだろう。
その後に見てもらった何人かのカウンセラーの鑑定も踏まえると、現在のわたしの魂はプレアデスとシリウスが強くて、今現在はどちらかというとシリウスがメインになっているようだ。
強い正義感、勇敢な近衛騎兵隊長、敬虔なクリスチャン
次に地球での過去世を見てもらった。S先生の見立てと同じで、やはり地球での転生回数がとても少ないようだ。見方を変えれば、地球での経験よりも、宇宙での経歴のほうが長いということになる。もしかしたら、この転生回数の問題も、その人が宇宙の魂なのか地球の魂なのかを分ける要素になっているのかもしれない、と思っているが如何。
K先生はまず、次のように語った。
「中世ヨーロッパと、カトリックがすごく強い。いちばん見えてくるのは、ある王国の近衛騎兵隊の隊長だった頃のすがた。王座に坐っている国王のすぐ隣に立っていて、王を守っているすがた。あなたはとても正義感が強かった。勇敢で、すごく強かった。そしてとても敬虔なクリスチャンだった。すごく神様を信じていた。あなたは教会に通っていたのだけれど、その教会にいる修道女のことが好きになってしまった。でもそれって、かなわない恋愛ですよね。相手も実は、あなたのことが気になっていたみたいで、たぶん両想いだったと思うけど、お互いそんなこと言い出せない立場だったから……」
というわけで、すごいことになってきた。他の転生でもカトリック関係で、街中で布教したりしている姿も見えたそうだ。
また、前回ご紹介したS先生の鑑定による“小さな教会にいる聖職者”や“バチカンの奥のほうにいる書記”の姿は、K先生は「んー、わたしは見えないな、それ」ということだった。いろいろおもしろい。
チベット時代に逃亡、天界天使になってお花係……
そこでK先生に「キリスト教が強いんですね。仏教のほうはなにか見えますかね?」と聞いてみた。すると、
「うん。ほとんどヨーロッパのカトリックっぽいのなんだけど、チベットで修行してたこともあるみたい。うーん、修行がきつくて逃げだした?のかな?仏教の関係はわたしにはあんまり見えてこないなー。うん。ヨーロッパのキリスト教が強い。あと、女性が多いかなー」
という話だった。仏教がらみではどうもパッとしない鑑定結果だったが、これが後でご紹介する予定の別のカウンセラーだと違って見えてくるのが面白い。
また、中世ヨーロッパでの転生が多く見えるわけだが、この頃、一時的に天界天使になって、天国のまわりにある花畑でお花の世話係をやっていた時期もあったようだ。
瞑想中、たいへんにきれいな色味が出てくることがある。K先生にもその色というか風景がリーディングで見えるようで「そうそう。それ!そのきれいなの!それがそこ!」と言っていた。
大天使セラフィムが降りてきた?
だんだんすごくなってきた。K先生はスピリチュアル能力がすごいし、いろいろ話もおもしろいので何度もお世話になった。いちど、守護天使的なものを降ろしてもらったことがある。K先生は驚いたような声色で
「!、!、!!大天使セラフィムが降りてきましたー、……、……」
と、どうも、降ろす前はもっと下っ端の無名の天使が降りてくると思っていたけど、大天使が降りてきてびっくりした、みたいな感じだった。
大天使が降りてくるという事態について、わたしはそれがどういうことなのか、その時はあんまりよく分かっていなかった。その後もK先生からは特段の説明はなかったが、もしかしたら、けっこうすごいことなのかもしれない。
大天使が気にかけてくれているようなすごい人間だとは自分ではどうしても思えない。生き馬の目を抜くこの3次元世界。娑婆のけがれにまみれ、汚れっちまった悲しみに、汚れっちまった魂を抱えて、路頭に迷うように毎日をもがいている。世間の連中はどいつもこいつも腐れ切っていると思いながら、そう感じている自分の心が腐っていくことに気が付かないまま生きている。こんな人間になんの価値があるというのだろう?
だが汚泥や悪にまみれ、傷つき、苦しめられた魂をこそ、天は気にかけてくれるのかもしれない。
(③へつづく)
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